ビッチハーレム

 暑い。本当に蒸し暑い。ワンルームマンションに四人が入って全身運動しているから、おんぼろエアコンじゃ追いつかない。なのにこいつらは俺を休ませる気が全くないらしい。
「ああっ、ああぅっ!! 突いて、突き殺して、ああ、あ゙あ゙あ゙ぁぁああっ!!」
 Gカップの乳房を自分で揉み潰しながらよがり狂っているのは明菜。会社で顔のいい男を一通り喰ったというおマンコは、そんな荒行をこなしたとはとても思えないほどきれいだ。その成熟した肉の花びらは、俺が三度撃ち込んだ精液とあふれかえった愛液でドロドロになっている。その絡み付くような名器を楽しみ、楽しませてやる。初めて出合ったときはお姉さん面をして俺をリードしようとしていたが、今ではこの通りだ。俺の上で腰を振りたくり、ひたすら絶叫を繰り返す。「突いて」なんて言いながら強烈な腰使いで暴れ回るから、俺が動く隙なんてありゃしない。もっとも、さっきまではベッドに組み敷いて突きまくってたんだけど。普段はクールに見える切れ長の目も、焦点が飛んでしまっている。
「オバさん、はやく満足してよー。さっきから拓海を独占しっぱなしじゃん」
 くれあが拗ねた口調でそう言い、明菜の汗ばんだ首筋にキス。ネイルアートでごてごてと飾られた指が明菜の体を這い回り、彼女の性感をさらに掘り起こしている。くれあの小麦色の手は明菜の白い肌に映える。
「だ、だれが、オバさん‥‥ま、だ、にじゅう、はち‥‥くひぃいっ!? だめ、だめ、またイく、イっ‥‥くぅうううっっ!!!」
「じゅーぶんオバさんだって」
 憎まれ口と同時に指先でクリトリスを擦られ、淫乱OLは蝦ぞりになって痙攣。もうちょっと時間を掛けて感じさせ、同時にイこうと思ってたんだが‥‥くれあめ、余計なことを。
「あん‥‥気持ちよさそう‥‥」
 オバさん呼ばわりしたくせに、くれあは嫌味のない笑みを浮かべて明菜の耳にキス。ガクガクと震える明菜を抱き抱え、その体を俺から引き離す。意識を吹き飛ばされた明菜は抵抗もできずそのまま横に転がされ、股間から止めどもなく精液を垂れ流している。
「さーてと、やっとあたしの番――あっ、ちょっと!?」
「ふっふーん、ぼやぼやしてるから悪いんだよー」
 そう言って俺のチンポを奪い取り、いきなりバキュームフェラをしてくるのは彩夏だ。胸を明菜と比べるのはあまりにかわいそうだし、尻もくれあには全く及んでいないが、ことフェラチオに関しては天才と言っていい。しかも、あそこを突かれるよりもしゃぶっている方が興奮するという変わり種だ。とはいえ秘肉も当然感じるので、俺は体をこちらへ向けさせてその股間を指先で嬲ってやる。
「いい、いいよぉ‥‥拓海くんのおチンポ、おいひぃ‥‥っ、あんっ、そこぉ‥‥っ」
 カリの段差で頬の粘膜を擦り、あまったるい喘ぎを漏らす。以前はヌキ屋と称して公園や映画館で多数のチンポを賞味していたらしいが、「今は拓海くんのおチンポ専属だよ」とのことだ。‥‥俺は付属品かよ。俺の微妙な感慨に気付くはずもない彩夏は、一見真面目そうにも見える顔を恍惚とさせ、下品な音を立ててひたすらチンポをしゃぶり尽くしている。さっき明菜の中に四発目を放ちそこねた俺のそれは、もう限界まで反り返って――
「出す、ぞ‥‥っ」
「んん、んんんぅうっ!!」
 一滴たりとも漏らさないとばかりに唇をすぼめ、噴き出す粘液をすべて口内で受け止める。体をびくびくと震わせると、元ヌキ屋は忘我の心地でゆっくりと白濁を飲み下した。
「今度、今度こそあたし!!」
「わかってるよ‥‥後ろからがいい?」
 待ちかねたようにくれあが飛びついてくる。かわいいやつだ。小麦色の尻を突き上げさせ、ヒョウ柄のTバックを横にずらして一気に挿入、勢いを落とさずそのまま子宮を突き上げてやる。
「ああんっ!! いい、いいよ拓海ぃっ!!」
 抱かれたくてたまらなかったんだろう、元から高い感度は最高に上がっている。使い込まれて色素の沈着した肉ビラが、俺の肉棒にまとわりつく。レゲエダンスで鍛えられ引き締まった腰がくねると、ムチムチの肉が詰まった極上の美尻がさらに淫らだ。その尻肉を掴んで、思いきり引き寄せる。亀頭が子宮口をガツンガツンと攻め、それに応じてくれあの上体も跳ね上がる。腰のタトゥーに汗が光、ますますいやらしい。
「イく、イく、イっちゃうっ!! 拓海も、拓海も一緒に、おねがい‥‥っ!!」
「だめ。もう一回イったら、その時にな」
「ひどい、ちょうだい、ザーメン、ああ、イ‥‥く‥‥――ああああぁああああっ!!!」
 金髪を振り乱し、半狂乱になって絶叫。雄叫びを上げた姿勢のまま硬直している。そのまま続けてやろうと肩をつかんで深く突こうとすると、唐突に背後から抱きしめられた。背中に当たるむっちりとした感触。振り向くまでもなく、明菜だ。
「次、抱いて‥‥」
「おいおい‥‥さっき三回してあげただろ」
「そう? 失神して忘れちゃった」
「今はくれあの番。我慢してくれよ」
 紅いルージュが耳元で囁く。さっきまで白目を剥いてひっくり返っていたくせに――この人の精力には俺も恐れ入る。とはいえ、くれあをないがしろにするなんてこともできるはずがないから、ここは我慢してもらおう。彩夏だってザーメンを飲み下してからはまた物欲しそうな顔で俺を誘ってるんだから、明菜ばかりをかわいがるわけにはいかない。でもそんな都合を気にする女じゃないから、俺がくれあを抱くのにも構わず後ろから抱きついて唇をせがんでくる。ったく、困った女だ。
「くれあ、今度は上になって――そう、お前の腰使い、見せてくれ」
「はぁ、はぁ、いいよ‥‥楽しんで‥‥」
 髪を掻き上げ、俺の上になる褐色娘。前後左右に腰をくねらせると美乳が弾む。一対一なら間違いなく胸を揉むところだけど、他の二人がそれを許してくれるはずもない。明菜と彩夏はそれぞれ俺の両手を股間に潜り込ませ、俺の頭上でキスをしている。両手でそれぞれのヴァギナをぐちゃぐちゃとかき乱すと、くれあの嬌声に二人の甘い声が交じっていった――。

* * * 

 ――ガチャリ。
 唐突に、ドアノブが鳴った。
「拓海君〜!! 会いたかった――って、そこをどけ! この淫乱娘ども!!」
「人のことが言えるか」
 飛び込んできたのは縁なし眼鏡が似合う知的な美人。パンプスを脱ぐついでとばかりにブラウスのボタンを外し、タイトスカートを脱ぎ捨て――こいつが高校教師だなんて、日本は終わってる。
「美奈子せんせぇ、今日は遅かったですねー」
「彩夏ちゃん、今日は風邪じゃなかったのかしらねぇ?」
「拓海くんのザーメン飲んだら治っちゃいましたー」
 ‥‥しかも彩夏の担任で、あろうことか生活指導担当だそうだ。日本は本当に終わってる。
「ああん、もう早く抱いてよ拓海君! 一日中むらむらしてたのよ!?」
「はぁっ、あんっ、早い者、勝ちだって、い、いつも言ってんだろ、オバさん2号‥‥あんっ!!」
 我慢できないとせがむ美奈子を、ダンスめいた騎乗位で悶えながらもくれあが牽制。その言葉に明菜と美奈子が声を揃えて
「「誰がオバさんですって!?」」
「喧嘩はだめだよー。ま、三人が喧嘩したら余ったおチンポは私が食べちゃうけど」
 彩夏が間の抜けたしゃべり方をしながらもちゃっかり本音を出す。こいつらは本当に自己中というか‥‥。
「早い者勝ちじゃなくて“順番”。全員腰が砕けるまで抱いてあげるから安心しなって」
「あはっ、さっすが拓海!」
「私たちが虜になるだけあるわ‥‥ふふっ」
「愛してるよー、拓海くん」
「こらっ彩夏ちゃん! キスの抜け駆けは――!!」

 彩夏の舌、続いて美奈子の唇を味わいながら、俺は淫乱女たちの恋人である幸せをかみしめるのだった。

(終)

ハーレムスレに投下した掌編。「清純さの欠片もないハーレム」というのを書いてみたかっただけです。

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